主人公「猫猫(マオマオ)」の筋の通った観察眼に脱帽『薬屋のひとりごと』
画像引用:Amazon
商品ページ:「薬屋のひとりごと 1-8巻 新品セット」
後宮に拉致し連れてこられ息を潜めて生きていたが、持ち前の探求心でつい厄介事に巻き込まれてしまうお話
シンデレラストーリーではないという魅力
この物語の第一の魅力は主人公のキャラ設定にあると思います。
妓楼(ぎろう)のすぐ側の薬屋の主人を「おやじ」と呼ぶ主人公猫猫(マオマオ)は、ある意味住まいの場所にそぐわないともいえる豊富な薬の知識と教養を備えた「おやじ」の影響からか薬と毒物に関して周りのものがドン引きしてしまうほどの興味と関心を持っています。自分の身体を実験台にして毒に慣らしたという逸話を持ち、豊富な薬品の並ぶ部屋では嬉しさのあまり、普段寡黙で不愛想な彼女が「奇妙な踊り」と評される不思議な動きをしてしまうほど。毒オタクとでもいうのでしょうか。対象物は違うが気持ちはわからなくもない。
一方、毒や薬以外のものにはまったく興味を示しません。宮中で有名な美貌を持つ宦官の前でも陶酔することなく下劣なものを見るような目をしてしまうことも多数で、他者が自分に対し重大な誤解をしていても日常に差し障りがないと思えばさらりと流してしまいます。毒オタク、相当こじらせてます。
そんな主人公が宮中という(主に人間関係などが)面倒極まりなく(彼女が)好むはずのない場所に来たのは勿論本人の意思ではありません。彼女は万が一帝のお手付きになる女性を輩出したいという商家の人攫いによって誘拐され連れてこられてしまうのです。
興味のベクトルが常人とは違う
兎角面倒事を嫌う彼女、万が一帝のお手付きになったら色々と面倒だからとそばかすをわざと作り目立たぬように仕事をこなして二年の年季を何事もなく終えることを至上命題とします。普通の女の子なら自分を着飾って帝の目に留まろうとするのでしょうが、なにせこの子は毒か薬かにしか興味がないもので。
そんな彼女ですが、つい、ほんの出来心で、先帝の側室の呪いと噂された乳幼児連続不審死に興味を抱いてしまいます。
つい、見にいってしまえば妃二人と医師が言い争っており……そこで、猫猫はすぐにことの真相を見抜いてしまいます。ネタバレしそうなのでこの辺で控えておきますが、その真相を誰かに伝えたくも無学な下級平民で通っている猫猫は悩みます。悩んだ結果編み出した、妃に警告を与える手段で、片方の妃の子は辛うじて助かったのでした。
しかし、です。自分がやったと悟られないよう実行したはずの警告が、とある事情で……というか前述した宦官の策略に嵌まってしまい数多い女官のなかから警告したのは自分だと見抜かれてしまいます。
そこから、美貌を誇る宦官と人はいいが技術のない医師、妃と侍女たちの渦のなかで猫猫の奮闘が始まります。
中華風の舞台で(いつの時代かは無学ゆえわかりませんが)毒か薬以外に興味はないが豊富な知識とわずかな正義心を持つ女の子の物語です!超おすすめです☆彡
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