厳しい気候の中と共同生活「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし」
※画像はブクログの作品詳細画面をスクショさせていただきました
久々の更新となります。読書記録サービスのブクログで、読書の記録を溜めておりました。
今回ご紹介するのは、「北欧貴族と猛禽妻の雪国狩り暮らし」です。
ブクログに書いた私の感想を引用します。
「なろう系」と評しているレビューもあるが、異世界転生や悪徳令嬢などの流行りものではなく、丁寧な描写で根強い人気を勝ち取った作品だと思う。参考文献の多さが雪国での厳しい暮らしのリアルさを裏づけているのだろう。異邦人を好まない保守的な老人たちや、毎日働き詰めでないと生きていけない環境は「主人公が苦労せずトントン拍子」と評するには無理がある。愛ある筆致で淡々と書いているがゆえに、そう見えるだけだと感じる。作家買いを決意した作品。
トナカイと共に生き、工芸品を作り、春にならなければ最寄りの港は凍っていて使えず、観光客が来る短い期間で工芸品を売ってお金を稼ぐ。貴族である”雪男“自ら 小動物を狩り、捌かないとその日の食べ物にも困る極寒の世界。お嫁さん候補はことごとく逃げ帰ってしまうその土地に、元軍人の男装麗人が「お試し婚」!?
凸凹コンビながら、一年間のお試し婚を描く筆致は温かく、ヒトが生きるには厳しすぎるとも思える極寒の世界の生活であるのにほのぼのと心が暖かくなる。
作中に出てくる料理がとても美味しそうなのもポイント。作者様の他の作品も読んでみたくなる作品でした。オススメです!
春瀬由衣