空戦と友情の小説

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画像引用:いらすとや

本作は「小説家になろう」にて投稿されている中編小説であって、埋もれている良作であると考えるので、ここに推薦文を書きたいと思う。

以下、小説ページに載せた自分のレビューを再掲する。

空戦と喪失と友情

投稿者: 春瀬由衣 [2018年 08月 19日 06時 46分]
初めは研修程度の軽い気持ちで派遣された内戦で、主人公は長年の飛行士仲間を失う。

代わりに実験経験の豊富な上官とペアを組んだ主人公は、友人を撃墜させた因縁の戦闘機を相手を辛うじて撃墜させるが、ペアの上官を残して手負いのまま帰還を命じられる。

友の残した時計と、「必ず戻る」の信号だけが生き続けていた5年間を経て、二人はかつての戦場にて再会する。

空戦と喪失と友情の物語です。どこか「とある飛行士への追憶」に似た雰囲気を感じました。

戦闘機が好きな人は必読です!
 飛行機乗りの小説といえば「とある飛空士の追憶」を思い浮かべる人も多いと思う。(レビュー内では小説名を間違っている)

ラノベ界に輝く金字塔であり、このブログで散々紹介している「エイティシックス」の作者安里アサト先生もファンだったことを公言している。

そんな「とある」がヒットしてこちらがヒットどころかレビューもわたしのもの1つなのは、いささか理不尽と思える、それくらいの出来である。

主人公にとり戦争はどこか他人事であった。それが実際に戦地に派遣され、友人を亡くし、歴戦の飛行士とペアを組み、その飛行士とも離別してしまう。

淡々とありのままを描写するその絵画性が、ことネット小説としては仇になったものか……。

読み手を惹きつけるキャッチ―なキャラは確かにないかもしれない。しかし、流行りからあえて距離を置いた今作は、それでも読み手を読ませる力を持っていると思う。

どうかこの作品が日の目を見、書籍化などされたら嬉しい限りである。

春瀬由衣

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