天気を読み解くもう1つの視点「微粒子が気候を変える」
天気の見方が変わる一冊です
この本と出合ったきっかけ
私がこの本と出会ったのは、他学部の先生から薦められたことがきっかけでした。
望んで入ったはずの学部で、物理学への興味が薄れていくときに出会った「船の上で海を学ぼう2018」というプロジェクトの参加メンバーからその先生のことを聞き、会いに行ったのです。
その先生は大気のエーロゾルを調べていらっしゃる方でした。
海にでたり学部の棟の屋上で観測をされているとのことでした。
室内でこもるより外に出て実験や観測をしたかった私にとって、この先生の下で研究を行うことこそ、自分が求めていることだったような気がして胸が高まりました。
どうやったら私の今いる学部から先生のいる大学院にいけるかを、図々しくも初見で聞いたりしました。
そうして薦められたのがこの本だったというわけです。
絶版が惜しいと思う
正直、先生がここを読んどくといいよとおっしゃった章以外も、どの章も面白く勉強になりました。
気象予報士試験を受けたことがあり一応天気に関する知識は持っていたつもりだったのですが、目からうろこのことが沢山書かれていました。
アルベド(地球の、太陽光源からの光の全波長に対する反射率のようなもの)に関して大気中を漂う非力なはずの微粒子が関与することは薄々わかっていましたが、その微粒子は太陽の光を反射する一方温室効果もあり加温と冷却の二つの面があることは、改めて言ってもらわないと認識できなかったことです。
地球という大きな対象に、生物起源の微粒子が大きく関与していることも驚きでした。
オゾンホールの発見などの歴史も述べられており、とっても勉強になりました。
出版社からの本はもう出されていないのがとても惜しいと思います。
理系でなくても持っておいていいと思う
小さな存在がこうも地球の大気のなかで役割を演じているさまはある意味痛快でもあります。一方、大気・地球という系は単純な方程式では解き明かせないということもわかります。
大気汚染や地球温暖化など、私たちの暮らしに暗い影を落としている諸問題への正しい知見を深めるためにも、この本はもっと評価されてしかるべきだと思います。
春瀬由衣
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