美しい神と生贄の少女の物語「龍の神に捧げられた私―碧禮国物語―」
画像:龍の神に捧げられた私―碧禮国物語―
美しい世界観、もちろんストーリーにも魅力たっぷりの作品
今回ご紹介するのは、こちらの記事で紹介した書籍化作家城月りりあ先生の初執筆作です。
題名は「龍の神に捧げられた私―碧禮国物語―」
まずは私の書いたレビューを紹介します。(当時私のペンネームは春瀬たぬきでしたw)
まだ少ししか読んでないのですが、レビュー失礼します。かつての私も言う通り、この作品の第一の魅力は世界観にあります。
この物語は、歴史風ファンタジーと見せかけて「未来」の話であることがキーポイントであると感じます。
科学技術が発達しすぎて身を滅ぼし、古代の生活に逆戻りした人類……。E=mc^2から原子爆弾が生まれたように、人類は得た知見を破壊に使いがちです。軍事と科学はきっても切れない関係であり、どうしても発展の影には犠牲が存在します。
往々にして薄っぺらいファンタジーになりがちな世界観を、説得力あるものにしているのがこの「未来」の設定であると感じました。
その設定の妙の上に、さらに風景が浮かぶ丁寧な描写で、これは読み進めるのが楽しみです。
素敵な作品をありがとうございます。
春瀬たぬき
神に生贄を捧げその代わりに庇護を得るという、まるで古代さながらの生活様式を保たざるを得なくなった人類。しかしその舞台は、現代よりもずっと遠くの未来だといいます。
三つ目で大型の、現代には存在しないケモノが存在するなど、世界観はファンタジーです。しかし前述したように設定はSFというべきでしょうか。
そしてキャラクターもとても魅力的。人間嫌いの神である驪珀は、生贄と引き換えに担当する地区への庇護を与えていますが、生贄はケモノに食べられるのを眺めてそのまま帰ってくるなど、とても冷酷な性格をしています。そんな驪珀が、初めて❝お持ち帰り❞したのが主人公である漓朱でした。
人間嫌いを自他ともに認める驪珀が生贄の人間を持ち帰ったことに、彼の居城は大騒ぎ。
そして驪珀は、嫌いなはずの人間に心乱されることに戸惑い、自分の心にあえて背を向けるように漓朱を痛めつけ、あるいは急に優しくしたりします。
何者も信用しないという風な驪珀の言動に、非力な人間であるにもかかわらず同情してしまう漓朱も、自分の気持ちがわからず戸惑い続けます。
その二人には、実は漓朱も知らない浅からぬ因縁があり……?
いわゆるツンデレ系の高尚な神様の攻めに悶えるもよし、生贄にされた漓朱の気分でどぎまぎするもよし、世界観に酔いしれるもよし、美しいイラストを楽しむもよし。とってもおすすめの作品です。
神と人間の格差恋愛をどうぞお楽しみください!
春瀬由衣
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