――月に導かれ、彼らは忘れていく「月の輝く夜、僕は君を探してる」
originally posted in 2018-6-28
柊永太著、月の輝く夜、僕は君を探してるの書評です。
そして、今年の全国ビブリオバトルで私がプレゼンしようと思っている本です!!!!
エブリスタで仲良くして頂いていた柊さんが書籍化したときはとっても嬉しかった一方、自分も頑張らなきゃとライバル心がメラメラしました(笑)
さて、本題です。
一見ただの青春群像劇……?
晦人(かいと)と朔奈(さくな)、他の仲間たちとたわいもない話をして歩く日常。そんななか各人の誕生日を聞こうという流れになり、晦人は仲良し組の誕生日を聴いていく。
――その刹那、気づかず道路に出てしまっていた朔奈が、トラックに呑まれた。晦人はほのかに思いを寄せる相手の誕生日だけ聞けぬまま、永遠の別れを迫られて……?
晦人はしばらく学校を休んでしまいます。仲良し組も各々心に重いモノを抱えながら過ごしますが、冬休みが終わると校舎内に幽霊が出るという噂がます。
そこからというもの、一気にジャンルが「青春」から「ミステリー」に。
星と記憶
幽霊は朔奈でした。しかし、朔奈は不思議な行動律に支配されあるランダムな時間帯に彼女は記憶を失い晦人たちも彼女に会えません。
決定的だったのは、あれほど仲のよかった仲良し組たちが順番に「朔奈の記憶をすっぽりと失います」
晦人に残された想い人の記憶のタイムリミットは?記憶が失われる意味は?表紙の彼女が月を抱いているのはどうして??
占星術や惑星の運行に詳しい&興味がある人は、とっても楽しんで読めると思います。もちろん私のように知らない人も!!
今年全力でお薦めしたい小説の1つです。
皆さん、買わないと損ですよ!
春瀬由衣